#Peopleそれぞれの時間。

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PETER HENRIKSEN

PICTO® - CEO

1984年にデンマーク・コペンハーゲンで誕生した「PICTO®」が35年間変わらず愛され続けるデザインの秘密や受け継がれる意思をCEOのピーター氏に聞いてみました。

(HºM'S" WatchStore)
まずは、「PICTO®」を立ち上げた2人(スティーン・ゲオルグ・クリステンセンとその友人であるアーリング・アンデルセン)との関係を教えてください。

(PETER)
2014年に2人と会ったけど、この会社に入るまでは2人のことを知らなかったんだ。2人は異なる創造性を持つクリエイターで、お互いの興味も違うから、それぞれのデザインを合わせる事で素晴らしい時計が生まれていたよ。84年にブランドを立ち上げる前までは、北欧ブランドで時計デザインに携わっていたみたいで、「Arne Jacobsen」や「Henning Koppel」と言ったデンマークを代表するデザイナーたちの時計も作っていたよ。

(HºM'S" WatchStore)
ちなみに、「PICTO®」のブランド誕生秘話は知ってますか?

(PETER)
2人のデザイナーは、従来の時間の捉え方を変えたいと考えて、時間を表示する新しい方法を試したんだ。伝えたい事としては、「PICTO®」が生まれた時代は「時は金なり」「一刻を争う」という言葉が行き交っていて、そんな忙しない時代に「PICTO®」を持つことで時間の奴隷にならないようにしたいという思いが込められてるって事かな。この時計は、分や秒に縛られる事はないからね。

(HºM'S" WatchStore)
「PICTO®」は、点と棒で表現するピクトグラムのデザインからインスパイアされていると思いますが、今お伝え頂いたメッセージそのものが、デザインにおける拘りやコンセプトですか?

(PETER)
そうだね。やっぱり時間の奴隷であるという多くの人の永遠の問題から解放を唱えているブランドであるということかな。私たちは、人々に自身のアジェンダを設定し、時間の経過に縛られないようにしてほしいと考えてるんだ。

(HºM'S" WatchStore)
なるほど。だからこそ、あえて詳しい時間ではなく、凡その時間が分かるデザインになっているのですね。ちなみに、現代の時計マーケットは常に変化していますが、今後挑戦していきたい試みはありますか?

(PETER)
「PICTO®」のブランドフィロソフィは、時計以外の商品にも適応できると考えてるよ。アクセサリーやインテリアみたいに少し違う商品作りにも挑戦していきたい。ただ、「PICTO®」が誕生してからフェイスデザインは一切変えずに続いているから、変わる事でオリジナリティや個性を失ってしまう事は避けたいかな。ブランドらしさを表現できる他のアイデアを登場させる予定はあるよ。

(HºM'S" WatchStore)
だいぶ「PICTO®」の事が分かってきました。では、少し未来についてお伺いしたいと思います。2020年へ向けた新しい商品デザインを考えていたら少し教えて頂けますか?

(PETER)
今まで話してきたように、「PICTO®」は「PICTO®」のままでありたいので、フェイスのデザインは変わらない。ただ、カラフルな色合いはブランドの世界観の一部で、これからも色と素材遊びに挑戦したいと思ってるよ。いろいろな土地のローカルなアーティストやデザイナーとコラボをして、限定アイテムも作っていきたいな。

(HºM'S" WatchStore)
確かに、「PICTO®」は同じフェイスデザインなのに色やサイズ、素材がたくさんあって、それぞれ違うデザインに見えるところが面白いですよね!では、その 「PICTO®」をどんな人に付けて欲しいですか?

(PETER)
「PICTO®」は老若男女問わずどんな人にも付けてもらいたい。年齢や性別の壁は「PICTO®」にはなくて、違いを受け入れるオープンな心を持つ人々と共にあると考えてるよ。バロメーターやコンパス、アーミーナイフの様な機能に富んだ物ではないけど、シンプルさを愛する人たちにとって、夢のような物でありたいな。

(HºM'S" WatchStore)
ピーターさんから見た「PICTO®」の最大の魅力とは何だと思いますか?

(PETER)
「PICTO®」はミニマリズムのアートで、「永続的」「本能的」「直感的」「差別化」「シンプル」「芸術作品」30年経ってもなお愛され続けるこの時計はデンマークのモダンアートとして永続的なものになっているよ。

(HºM'S" WatchStore)
最後に、日本の人たちにメッセージをお願いします。

(PETER)
あなた自身の時のコントロールを取り戻してください。あなた自身のアジェンダを設定し、期待や過ぎ去る時に縛られないでください。

LIBERATE FROM TIME (時間から解放されよう)
SET YOUR OWN AGENDA (自身のアジェンダを設定しよう)
STAY CURIOUS (好奇心旺盛でいよう)

(HºM'S" WatchStore)
ありがとうございました。

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Profile
Peter Henriksen
1965年7月28日にデンマーク・コペンハーゲンで生まれる。Copenhagen Business Schoolにて、経営学の学士を取得し、オランダ「Erasmus University」にてMBAを取得後、フランスの自動車メーカー「Citroen」へ入社。長年に渡りマーケティングディレクターを務めた後、2007年より香港の時計製造業へと飛び込んだ。8年間時計業界でのノウハウを学び、2014年に、Jacobsen WatchesとPICTO®のデンマークを象徴する2つのブランドにフォーカスした新しい時計会社の「Copenhagen Watch Group」設立の際に、CEOとして招かれ、現在に至る。

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